ミシン紹介/本菊穴ミシン Singer 99W67

今回はChampion Shirt、一枚が出来るのにも多数のミシンが使われている事をご説明いたします。

まずは、今回の一番の大物、シンガーの99W67から。

ベンチレーションホールの菊穴をあけるミシンです。

この後出てくるミシンと比べていただくとわかるのですが、まず見た目からして異質です。

100年近く前のミシンで、コンピュータを使わず、機構はキャムや歯車で制御されています。

なぜわざわざこれを使わないといけないかと言えば、参考にする古いワークシャツの菊穴はチェーン状に成っています。

当然これを再現したいわけで、現行ミシンでもそれがあるかと思いきや無いのです。

現行では、コンピュータを使った電子カンドメ、通称「電カン」で菊状にパターンを入力し、最初、もしくは最後に手作業で穴を開けます。

当然、電カンは菊穴だけでなく様々なパターンを入力できます。(たとえば、Wと言うカンヌキ文字も電カンで入れています)

汎用性が高い分、昔のミシンのような穴まで開ける専門性は無くなってしまっています。

 

こちら、ネットで購入したマニュアル。

見事、これずばりです。

私が買ったミシンは上部はあるのですが、下部が全くありませんでした。

 

99W67の針。

上は普通のまっすぐな針ですが、下は曲針。曲がっています。
これが、いわゆる環縫いミシンのルーパーの役割をしてくれます。

後ろにあるのがポンチ(ノミ)で、穴をあけてくれます。

通常、電カンは下糸がボビンに巻かれ、穴開けは手作業なので、それらを一気にこなしてくれる99W67は生産性が非常に高いです。

が、この一台が組上がるまでには長い時間がかかりました。

WORKERSでも、本菊穴にこだわりたかったのでミシンを輸入したのが2010年の冬。しかし、そのミシンはスクラップ同然でレストア出来ず。

時を同じくして、近所の工場さんの取引のあるミシン屋さんが偶然このミシンを保管していたためレストア開始。

それもすぐには出来上がらず、何回もあっちがこわれ、こっちがこわれ。

その状況を知っていたので、WORKERSにあるミシンを進呈しました。キャムの修理程度には役立ってくれたそうです。

そうこうして、2011年も秋口に成ってから本格稼働したのが、今回使ってもらったSinger 99W67なのです。

と、いろいろ書いてもいまいちどう動くかがわからないので、動画でどうぞ。

いかに、このミシンが通常とは違う動きをするかが良くわかります。

 

 

ミシン紹介/本縫いミシン

テンションを戻して、まずは基本の本縫いミシン。これが無いと何も始りません。

 

ご覧の通り、針が一本。

上糸があり、下にはボビンに巻いた下糸がボビンケースに入っています。

余談ですが、この工場さんが使っているPFAFFの1181は押さえの圧力調節を自動で行うという、ある意味先ほどのSingerとは対極にあるミシンです。

工場さんいわく

「このミシンじゃなきゃ、うちの平ミシンの綺麗さは出ない!」

だそうです。

こちらは同じ平ミシンでも裾を三巻するアタッチメントをつけたもの。

ちょうど、手前に引き出しているのが裾三巻アタッチメント。

硬いところや、脇のマチをはさむ部分ではアタッチメントを外すので、このように回転するようになっています。

 

ミシン紹介/前立て縫い・カフス縫い・多本針ミシン

お次は、多本針ミシン。

針が多本で、チェーンステッチになります。

俗に、「前立て縫い」とか、メーカー名を指して「カンスペ」などと私が呼んでいるものです。

まず、前立ては生地をZ型に折ってチェーンステッチをかけています。

 

う〜ん、古くは無いのですが私はこのカンスペの前立て縫いがミシンの中で一番好きです。

下糸を通すルーパー、これに糸を通すのはとても苦労します。

ここが、レバーを引くとすっと前に出てくる。これはカンスペ独自の工夫。

その名前の通り、ユニオンスペシャルに似た機構のミシンが多いのですが、ただ真似するのではなく、より良くするあたりに、日本の技術力を感じるのです。

 

今回とは違うラッパが入っていますが、多本針であることがわかります。

このミシンの針幅は1/4インチ間隔。(6.4ミリ)

他に3/16インチ(0.48)、さらに別注で5ミリ幅と、一口に多本針ミシンといってもいろいろあるのです。

こちら、形は違いますが、またもや多本針チェーンミシン。今度はペガサス製。

かれは、袖口で活躍しています。

この部分です。

 

彼も、今回の剣ボロとは違うラッパがついています。

WORKERSのサンプルが縫われているタイミングではなかったので、別用途に使われていました。

このように、何もWORKERSだけが多本針ミシンを使わけではないのですが、WORKERSでは企画に合ったミシンを積極的に使うようにしています。

時には、積極的すぎてミシンが無く、買って支給する事もあります。

というのも、ビンテージはやはりこの多本針のチェーンステッチ、アタッチメント(ラッパ)を使って縫われている事が多く、ここにこだわらないと、古いものが持つ独特な雰囲気が出ないからです。

 

 

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How to make them?

 ミシン紹介1  ミシン紹介2

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Lounge Jacket, Floral

   

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