Lot 802, Black Jeans OW

品名 Lot 802, Black Jeans OW
素材

13.75オンス・コットン100%・右綾硫化ブラックデニム 未防縮

附属

オリジナルボタン・銅リベット

縫製 主要部綿糸・チェーンステッチ部分下糸にコア糸使用
価格 18000円(本体価格)
19440円(税込)

インディゴ・ホワイトと来たWORKERSの作る「綿(ワタ)からデニム」。シリーズ第三段はブラックジーンズです。

数年前、たまたま見たコーディネートでブラックジーンズ+ハイネックニット+ジャケットがありました。それ以来「ブラックジーンズはジャケットに合うのではないか?」とアイデアを温めてきました。

ただ、ブラックデニムは問題が一つ。ホワイトデニムと同じく、@糸を染める A染めた糸を織り機にかかるよう巻くため別の場所に持っていく。この時も小分けに巻きなおす B別の場所で織機にかかる状態にする(サイジングという工程)、これらの工程を別々の場所で行うのでインディゴデニム以上にコストがかかる。莫大な量があれば、インディゴデニムと同じ「ロープ染色」という上記三工程を一つの工場で行う方法もあります。生地屋さんが莫大な量を作ってコストを抑えたブラックデニムを使うことも頭をよぎりましたが、それではWORKERSのブラックデニムに成らない。初志貫徹、メーター単価が高くてもWORKERSの糸を使ってブラックデニムを作りました。(価格はもう無理やりです)

ブラックデニム、OWではあまりインディゴと差がわかりません。そこで、加工物を追加。これで、セルビッジのがたがたとしたアタリが良くわかります。ミミ付デニムでこその色落ち。縮み・捻じれに対する加工をしていない、毛焼きも無い生機(キバタ)生地。ステッチ部分に出たデコボコ、捻じれた脇の縫い目がポイントです。

 

SIZE CHART 洗い後の実寸で単位はセンチです
サイズ 27 28 29 30 31 32 33 34 36 38
ウェスト 69.5 72.0 74.5 77.0 79.5 82.0 84.5 87.0 92.0 97.0
レングス 80.0
前股上 25.0 25.0 25.0 25.0 25.0 25.0 25.2 25.4 25.6 26.1
後股上 36.5 36.6 36.7 36.8 36.9 37.0 37.4 37.8 38.3 39.1
ワタリ 29.0 29.6 30.2 30.8 31.4 32.0 32.6 33.2 34.5 35.8
裾幅 18.0 18.0 18.0 18.0 18.3 18.5 18.8 19.0 19.0 19.0

ワンウォッシュ・乾燥機で乾燥済みの洗い済みサンプルの実寸を測り、各サイズグレードしています。
Lot 802 Denimと出来る限り同じように成るよう型紙を調整していますが、若干、縦方向、特に股上が長い。その分、少し同じサイズはいても楽です。インディゴデニムと同じ糸・打ち込み本数で作っていますが、ホワイトデニムのような強烈な硬さは無し。はきはじめはバリっとしているけれど、しばらくはくとインディゴデニムのように馴染みます。

モデルはインディゴ同じサイズ32を着用。もともと、きつくも・ゆるくもないサイズ感ですが、それはブラックも同じく。

前また上はクロッチ(後ろ身頃との境目)からウェストのベルトつけ位置まで。
後ろまた上はクロッチ(前身頃との境目)からウェストのベルトつけ位置まで。
ワタリはクロッチ部分を水平にはかっています。表記サイズをほぼ洗い上がりサイズにしています。

サイズを選ぶ際は、股上の深さに注目してください。お手持ちのパンツで、股上の近いものを探し、そのパンツのウェスト周りと、上記寸法表を比較しサイズを選んでください。
サイズが合わない場合は未洗いであれば返品、在庫があれば交換も可能ですので、お気軽にご注文ください。

 

Lot 802 Black Jeans

Black, Washedは過去展開商品になります。色落ちの参考にご覧ください。

WORKERS定番の糸から作ったデニム。その色糸をロープインディゴ染めから硫化ブラック染めに変更しました。
まず、今回のワンウォッシュとウォッシュドの色の違いを。それぞれ、単体で見るとわかりづらいですが比較すると良くわかります。特にWashedは脇のセルビッジのアタリ、キバタデニムの捻じれ具合が良くわかります。ただ、OWも良く見ると脇線は捻じれています。

硫化ブラック、糸の芯まで染まっているのでデニムのような激しいヒゲは出ません。皺は出るので立体感は出ますが。こういった理由から、あえてWashedにはヒゲを一切入れていません。無理やり薬品で加工すれば入れられない事はないのですが、普通にはいても入らないものを無理やり入れるのは違うと思い、色のトーンだけ変える加工にとどめています。

 

 

フロント。ブラックなのでわかりづらいですが、キバタデニム独特の縮み・捻じれ、皺感が出ています。

 

コインポケットは耳使い。見えませんが、ちらっとめくってみてください。

フロントボタンフライ。帯付け・巻き縫い・裾巻きといったチェーンステッチ部分は下糸だけコア糸(化繊の芯に綿糸を巻いたもの)を使って強度を上げています。
チェーンステッチが痛むのは表では無く裏。裏がチェーンで凹凸がありすれやすいので。

 

ここもわかりづらいですが、帯始末はV字ステッチ。

 

Lot 802 Black Jeans

バックスタイル。やはりジーンズなので若干ヒップはタイト目。それでもWORKERSはSlim Tapered でもある程度ワタリを取るようにしています。腿の裏側あたり、ここにゆとりが無いと極端に動きづらくなるためです。ストレッチがあれば、ゆとりは少なくても快適ですが、WORKERSのデニムは綿100。最低限のゆとりは残します。

このゆとりや皺を嫌う向きもありますが、本来必要なゆとりとしての皺はあるべきと私は思います。そもそも論で、「では人の体にフィットさせるとして、人の体はどこまで美しいのだ?」とか「加齢による体形変化した体、どこまで見せて、どこを隠せば一番美しいと感じるバランスになるか」とか、そういった話になります。

私個人の意見ですが、極端にタイトな洋服は見苦しく感じます。


やはりセルビッジジーンズと言えばここ、脇のアタリ。そしてキバタならではの捻じれ。今回はホワイツの短靴を合わせてみましたが、シンプルにオールスターよし。ドレスシューズメーカーの作るちょっとカジュアル目な短靴やブーツも合います。

冬ならグレーフランネルのパンツ、夏ならウールトロピカルのパンツ。どちらも「グレーのパンツ」は定番です。それをカジュアルでやりたい・・・というのが、ブラックジーンズを繰り返し作るきっかけです。それも、ビンテージやレプリカで耳付き・未防縮ジーンズに洗礼を受けた世代としては、ブラックジーンズも未防縮・ねじれ防止無のキバタが着たい。あの独特なカジュアルさがブラック系のクールな色味と相まって、新しい雰囲気を生み出す・・・と勝手に念じています。

 

たとえばこんな風に。ドレスシューズでも外羽、キャップトウ。このぐらいだと、上カジュアルにも似合います。

 

こちらはUチップと合わせて。上も梳毛、いわゆるスーツに使われるようなジャケット生地。これも下がグレーであればジーンズで良いと思います。

 

上が紡毛(ウールリッチの古着であるようなゴワっとしたウール)であれば、より似合う。足元はブーツなのでジーンズにはばっちり。
というように、ブラックジーンズの合わせやすさをいくつか例を出してみました。これを書いている、5月30日もまだはいています。今日はバイク通勤だったので。真夏以外、通年はける。合わせるのはカジュアルだろうと、少しドレスよりだろうと何でもOK。ブラックジーンズの懐の深さを感じます。

 

 

 


 


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