ワークシャツの変遷を考えながら・・・

今回の企画、まず生地がある上で、とある方に見せていただいたシャツを参考に作っています。

が、今まで漠然と「古いな」と感じていたディテールが一体いつごろからメジャーになっていったのだろう?と不思議に思い、モンゴメリーワードのカタログを見ながら比較してみました。

具体的には、ワンポケット、プルオーバー、二枚ものの袖です。

まず一冊目は1922年。

のちに比べればまだまだクラシカルなディテール、ワンポケットなどは残っていますが、ちらほらと2ポケットも見え始めています。

ただ、2ポケットといっても左右で形が違うという、今考えればスペシャルなシャツばかりです。

フロント前開きのあるシャツもプルオーバーにオーバーラップしたフロントがついた独特な形状のものです。

さらに右上には、リライアンス社の特許でおなじみ、三日月および湾曲したヨークに補強布付きのシャツが。

そで口は角型の剣ボロが付いているものばかりです。
これだけをもって1枚ものの袖とも言い切れませんが、やはりその可能性は高いと思います。

全体的に、まだまだ過渡期といった感じでしょうか。

次は1911年のモンゴメリーワードカタログ。

見ごろにプルオーバー・ワンポケットばかりです。

6角・5角・ポケット口にV字の見返しと、これでもかと言わんばかりにスペシャルな仕様ばかりです。

2ポケットはわずかに一枚。コートスタイル(フロント前開き)に至ってはありません。

やはり、まだまだ後のドレスシャツのなごりが見て取れます。

左上、リライアンスが特許を出すにはまだ間がありますが、ここにも補強布付きが登場しています。

そして、右上、Special Black and White Drill。これぞまさに今回作っている生地、ほぼそのままでしょう。

さらに上段、左から二番目にはよりストライプが細かな生地の使われたシャツがあります。

このように、ブラックベースにホワイトのストライプ生地はこの時代には、定番的な生地だったようです。

 

オリジナルとの比較

上がオリジナルのハギレ、下が今回作成した生地です。

左綾、組織は若干違いますが厚み・糸の太さはほぼ同じです。

10種類ほどの基布から、手触り・厚み・糸の太さが近いものを選んでいます。麻混を最初から選ぶつもりではなかったのですが、結果として風合いを重視して選びました。

 

裏側です。

どちらも裏まで抜けていますが、オリジナルの方が若干抜けが強いです。

これは染料および抜染材の違いも考えられるのですが、それにくわえて製法にも違いがあるからかもしれません。

オリジナルはおそらくローラー状の銅活版を使っていますが、今回はローラー状のシルクスクリーンで抜染を行っています。

このように、昔と全く同じものとは言えませんが、できうる限り近い風合いになるように、ブラックの染め具合、そして抜染の抜け具合は何度もテストを繰り返して本番に挑んでいます。

 

How to make them?

 

Lineup-ラインナップ
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Lot32 Shirt, Closed Front Lot33 Shirt, Coat Style

 


Detail-各部詳細

     

 

 

The Looks

 

 


 

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