|
それが画像の方法で、見返しの押さえステッチを行く時に、ロールをさせた状態を左手で作りだしながらステッチをかけています。
つまり、縫い終わった後、見返しをまっ平らにしてみると、わずかに返り分のユトリが浮いたようになっています。
私自身の考えとして、生地がウールなどイセ・ノバシのしやすい生地であれば、先の展開方法を取る事も考えられますが、今回の生地はほぼ綿です。
生地自体もワークウェア的な寸法があまり動かない生地です。
そういう場合にいたずらにイセや伸ばしが必要な、寸法の合わない展開をすると、問題が起きる事があります。
そこで、このような縫製によって、返り分を自然に取る事ができる方法をとりました。
いわゆるカバーオールなどでは絶対にしない方法で、こんなところにも、ぱっと見た目はカバーオールのようでありながら、できるだけジャケットの雰囲気を醸し出すための工夫がこめられているのです。
ちなみに、この方法はもともとハンドステッチ満載のテーラードを縫っていて、その後学生服に転じ、今ではジーンズから裏付きまで縫っている、御年70を超える方から教わりました。
どこまでも手をかける方法を知った上で、カジュアルの世界にも、勘どころをうまく再現する方法を知っているわけです。
私自身、洋服を単にデザインするというよりは、工場で生産するときの工程まで含めて考えることに楽しさを覚えます。
|